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都心から1時間、秋川渓谷で自然に浸る

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新宿から電車で1時間少々。都心からちょうど50km西に位置する秋川渓谷は、小旅行に最適な場所だ。都市部を離れるにつれ、住宅街から緑豊かな田園風景へと、車窓からの風景は移り変わっていく。それらを見ていると、現地に到着するずっと前から、自然の中に身を置いているような気分になった。武蔵五日市駅に着くと、随分遠くまで来たように感じるかもしれない。しかし、ここはまだ東京なのだ。

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駅には、旅行者向けのパンフレットとタッチパネル式の案内表示が用意されている。地元の観光情報を教えてくれるあきる野市観光協会のボランティアガイドも待機。人気の観光名所はいずれもアクセスが良く、ウォーキングを楽しみながら徒歩で行くことができる。体力に自信のない人や子供連れの方はバスやタクシーを利用することも可能だ。

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渓谷を流れる秋川は、秩父多摩甲斐国立公園内から多摩川へと流れ込む。豊かな自然が残る川岸は絶好の渓流釣りスポットであり、手ぶらで訪れても、釣った魚をバーベキューで楽しめる施設が多数存在する。

秋川のベストシーズンは、文字通り秋。川沿いの木々の葉が一斉に色づきだす季節だ。バーベキューを楽しむのなら、この季節が一番。とは言え、灼熱の太陽の下で楽しむ水遊びも捨てがたい。大自然を満喫しながら川で水と戯れたいのなら、夏の秋川渓谷は理想的なスポットだ。

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この辺りには、観光に興味がある人にお勧めしたい寺や神社も多数ある。駅から徒歩25分ほどの場所にある広徳寺は、その独特な茅葺き屋根が有名で、見る者の期待を裏切らない。1373年に建立された臨済宗建長寺派の寺で、境内には都内最大級のカヤの木がある。

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この古く由緒ある寺と自然あふれる境内の景色は四季を通じて五感を刺激し、その美しさに思わず引き込まれてしまう。訪ねてみてほしい寺や神社は、他にも数多くある。その中から自分だけの安らぎの場所を見つけて、リラックスしたひと時を過ごしてみてはどうだろう。

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広徳寺の次は、石舟橋を旅のルートに組み込んでほしい。抜群の見晴らしを誇るこの吊り橋からは、高層ビルをも遮る山々と秋川の大きさを感じることができる。高い吊り橋の上に身を置けば、大自然のど真ん中にいることを実感するだろう。もしひと休みしたくなったら、近くの温泉に行ってみるといい。橋の先の道は「瀬音の湯」温泉へと繋がっている。

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「瀬音の湯」に着いたら、本館前にある無料の足湯に浸かってみよう。高アルカリ性のお湯が疲れを癒してくれる。もちろん、全身でお湯に浸かりたければ、手ごろな値段で入浴することも可能だ。タオルも販売されているので、何も準備していなくて大丈夫。ただし、刺青 (いれずみ) は禁止されているので注意しよう。

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少々お腹が () いてきたので、東京の美食家たちの (あいだ) で密かに話題になっている「椀ものや  () のか」を訪れた。店は武蔵五日市駅から徒歩で約5分。地元多摩地域の木材を使用して建てられた木造建築は、周囲の自然と調和している。食材もできる限り秋川周辺のものを取り入れているとのこと。多摩の木材が放つ芳しい香りとナチュラルな内装、そして地元の食材を使った料理。「 () のか」では、食事を通して秋川の自然をたっぷりと感じさせてくれる。

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詳細

あきる野市観光協会 ホームページ

秋川渓谷 瀬音の湯 ホームページ

椀ものや 木のか ホームページ

(ウェブサイトはいずれも日本語のみ対応)

*この記事は、2018年08月27日に東京都国際交流委員会が運営していたLife in Tokyoに掲載したものです。