Tokyoらいふ
まちかど防災訓練に参加してみよう!
*この記事は、東京都国際交流委員会が運営していたウェブサイトに掲載したものです。
夫の転勤で来日したイレーネさん。最近、親しくなったご近所の真由美さんと公園のベンチで話をしています。

イレーネ
昨日、夫がオフィスで避難訓練をしたと言っていました。日本では9月1日が防災の日とされていて、この時期は各地で防災訓練が行われるそうですね。
真由美
実はこの地域でも今週末、町会が主催する防災訓練があるのよ。今回行われるのは「まちかど防災訓練」といって、この周辺に住む人たちが中心になって、実際に自分たちが生活している地域の路上などで行う訓練なの。イレーネさんも参加してみない?
イレーネ
地域の人たちが、自分たちだけで防災訓練を行うのですか?
真由美
いいえ、消防署や消防団の人たちに協力してもらいながら進めるのよ。
イレーネ
具体的には、どんなことをするんでしょうか?
真由美
たとえば、火災が起きた時の初期消火の訓練ね。消火器や持ち運びのできる消防ポンプ、消火栓につないで放水するスタンドパイプなどを使って、みんなで火を消す練習をするの。
イレーネ
スタンドパイプ?何だか難しそうですね。
真由美
スタンドパイプは軽くて操作も簡単なものよ。でも、操作の手順や役割分担の仕方を学んでおかないと、いざというときに使うのは難しいと思うわ。
イレーネ
確かにそうですね。大きな地震や火事が起きたとき、落ち着いて行動できるかどうか…。ちょっと自信がないです。
真由美
だからこそ、防災訓練でいろいろ体験しておかなきゃ!訓練では、けが人が出たときの応急手当や搬送の仕方も学べるわ。たとえばTシャツを使って簡単に担架を作る方法、イレーネさんは知っている?
イレーネ
いいえ!それはぜひ、習いたいですね。
二人はベンチを立ち、歩きながら話を続けます。
真由美
ほら、公園の隅に倉庫があるでしょ?あれはこの地域の防災倉庫で、消火や救助に使う機材のほか、非常食や毛布、簡易トイレといった災害時のための備蓄品が収納されているのよ。
イレーネ
まあ、こんなところに防災用の倉庫があるなんて気づかなかったわ。
真由美
それから、このマンホールを見て。こうして黄色い線で囲ってあるのは、ふたを開けると消火栓になるものなの。マンホールのふたが黄色く塗られているものもあるわ。
イレーネ
黄色い枠のついたマンホールはあちこちで見かけますが、そういう意味だとは知りませんでした。
真由美
まちかど防災訓練では、こうして自分の住んでいる地域のどこにどんな防災設備があるかを知ることができて、それをどうやって利用すればいいかを学ぶこともできる。実際に災害が起きた時にどう行動したらいいのか、具体的なイメージを持つ貴重な機会になると思うわ。
イレーネ
それに、地域のみなさんと知り合ういい機会にもなりそう。
真由美
いざという時にみんなで助け合うためには、ふだんからコミュニケーションをとっておくことが大切よね。
イレーネ
よくわかります。今週末、夫も誘って参加します。真由美さん、誘ってくださってありがとう。