Tokyoらいふ

ペットの防災対策を考えよう!

*この記事は、東京都国際交流委員会が運営していたウェブサイトに掲載したものです。

愛犬のジョンを連れていつもの公園にやって来たジャニスさん。散歩仲間の裕美子さんが、飼い犬のハナをペット用のキャリーバッグに入れていることに気づきます。

ペットの防災対策を考えよう!

ジャニス

あら、ハナをキャリーバッグに入れて、動物病院にでも行くんですか?

裕美子

ああ、今ね、「同行避難」のトレーニングをしているのよ。

ジャニス

ドウコウヒナン?

裕美子

災害が起こった時にペットと一緒に避難することを「同行避難」というの。東日本大震災では、飼い主と離れ離れになったペットを保護するために、ずいぶん多くの労力が費やされたのよ。犠牲になったペットもたくさんいたわ。その教訓から、緊急災害時には飼い主とペットが一緒に避難するという考え方が主流になってきているの。

ジャニス

ペットは大切な家族の一員だから避難所に連れていけたら安心ですよね。

裕美子

そうね。ただ、避難所には色々な人が集まるから、周囲への配慮を忘れないようにしないとね。過去の災害では、避難所で犬が放し飼いにされてトラブルになるケースもあったのよ。

ジャニス

飼い主にとってはかわいいペットも、周りの迷惑になってしまうことがあるんですね。動物が苦手な人やアレルギーの人もいるでしょうし……。

裕美子

そうなの。だから、ペットがキャリーバッグやケージの中でも落ち着いていられるように、普段から慣れさせておくことがとても大切なのよ。

ジャニス

不必要に吠えたり、他の人や動物を怖がらないようしつけておくことも大事ですね。

裕美子

ええ、それがペットのストレスを減らすことにもなるしね。さ、トレーニングは終わり!ハナをキャリーバッグから出してあげなくちゃ。

ジャニスさんと裕美子さんは、犬をリードで散歩させながら公園を歩きます。

ジャニス

災害に備えて、ほかにはどんな準備をしておいたらいいでしょうか?

裕美子

日頃からペットの健康状態に注意して、ワクチンの接種やノミの駆除も忘れずに。それからペットが迷子になったときのために、迷子札やマイクロチップで飼い主がわかるようにしておいてね。

ジャニス

ペット用の救援物資が届くまでには時間がかかるだろうから、いつも食べさせているペットフードや水、常備薬を備えておくことも必要ですよね。それに、ペットが日常過ごす場所が安全かどうかも見直さなくちゃ。

裕美子

ご近所の人たちや飼い主仲間と良い関係を作っておくことも大切よ。いざという時、お互い助け合うことができるから。

ジャニス

裕美子さんと私みたいに、ですね。

裕美子

そうそう!それに、避難所での生活が長引いた時のために、ペットを預かってくれる人も探しておいた方がいいわ。

ジャニス

なるほど、色々と勉強になりました。実は、ニュージーランドの私の実家でも犬を飼っているんです。早速、両親にもペットの防災対策の大切さを伝えます。ニュージーランドも日本と同じように地震国だから。

裕美子

大事なペットを守るために、日頃から準備をしておかないとね!

■環境省自然環境局
備えよう!いつもいっしょにいたいから
ペット動物の災害対策
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2309a.html