Tokyoらいふ
秋の味覚を探してみませんか?
*この記事は、東京都国際交流委員会が運営していたウェブサイトに掲載したものです。
ある秋の週末、アンドレアさんは自宅マンションの前で、お隣の真美さんに出会いました。

アンドレア
こんにちは、真美さん。すごい量の荷物だね。少し持とうか?
真美
ありがとう。秋野菜や果物をたっぷり買ってきたの。
アンドレア
どれもおいしそうだね!
真美
食欲をそそられるでしょう?“味覚の秋”と言うだけあって、今の時期はおいしい食材が豊富なのよ。秋鮭にさんま、しめじ、秋ナス、さつまいも、栗、それに梨も。
アンドレア
こんなにたくさん、どこで買ったの?
真美
ひと駅先に大きな商店街があるのよ。アンドレアさん、行ったことある?
アンドレア
いや、僕はいつも最寄りのスーパーで買い物を済ませているから。
真美
あら、ぜひ一度行ってみて。商店街には、お肉屋さんやお魚屋さん、八百屋さん、お惣菜屋さんなど、小さな小売店が立ち並んでいて、お店の人と話をしながら買い物を楽しむことができるのよ。今一番おいしい食材やおすすめの調理法を教えてもらったり、時には値引き交渉をすることも。
アンドレア
僕の母国、イタリアの市場みたいだ!
真美
私は、月に一度、買い出しに行くことにしているの。今度、一緒に秋の味覚を探しに行きましょうよ。
部屋の前まで荷物を運んでくれたアンドレアさんに、真美さんが梨を差し出します。
真美
助かったわ、アンドレアさん。お礼にどうぞ。実はこの梨、東京の多摩地域で栽培されたものなのよ。
アンドレア
東京でも農産物が生産されているんだ!
真美
ええ、あまり知られていないけれど、東京でも野菜や果物が栽培・収穫されているのよ。江戸川区の地名を取って名付けられた小松菜は、東京を代表する野菜ね。それに最近では、江戸時代から昭和初期まで東京周辺で栽培されていた伝統野菜を、東京のブランド野菜として復活させる試みも盛んになっているのよ。秋は、亀戸ダイコンや金町小かぶ、馬込三寸ニンジンなどが旬を迎えるわ。
アンドレア
へぇ、どんな味がするんだろう。食べてみたいな。
真美
新鮮な野菜や果物を買いたいなら、農産物の直売所に行くといいわ。それに、東京の食材を使っていることを売りにしたレストランも増えているのよ。東京産の野菜や果物以外にも、「TOKYO X」というブランド豚や「東京しゃも」を使ったメニューを提供しているお店もあるわ。
アンドレア
東京産の食材がそんなにいろいろあるとは思わなかったよ。
真美
食欲の秋、ぜひ、おいしいものをたくさん味わってね。