地域日本語教室

vol.23 清瀬国際交流会(KIC)日本語教室 (清瀬市)

東京都つながり創生財団の地域日本語教育コーディネーターが、都内の日本語教室を訪問し、「日本語教室活動レポート」でご紹介します。

 

23 (だん) は、清瀬国際交流会(KIC)日本語教室 (清瀬市)です。

 

清瀬市とは

 清瀬市は東京の北部に位置し、東は埼玉県新座市、北は埼玉県所沢市、西は東村山市、南は東久留米市に接しています。市内には西武池袋線が走り、都心へのアクセスが良い一方で、緑や農地が多く落ち着いた住宅都市として知られています。「医療のまち」としても有名で、昭和初期から結核療養施設や研究所が設立され、その流れを受けて現在も複数の医療機関や研究施設が立地しています。

 

人口 (令和8年4月1日現在)    75,971 (にん)

    うち外国人人口                    2,029 (にん)

 

清瀬国際交流会(KIC)日本語教室

 教室の設立は、「医療のまち」と密接な関係があります。昭和初期に結核研究所が設立されて以降、世界各国の医療関係者が研修で清瀬を訪れました。そういった人々と市民との交流の場をつくろうと市が呼びかけ、1991年に交流会が行われました。その後、清瀬に住んでいる外国人とも交流したい、との声で、1992年4月に、KIC日本語教室の母体である「清瀬国際交流会(KIC)」が設立されました。日本語教室は翌年の1993年から開催され、現在に至ります。KICは日本語教室の他にも、「清瀬でも英語しゃべらん会」「KICコーラス」「多文化共生 国際交流」など、多角的な活動をしています。

教室風景

教室風景

 

 

清瀬国際交流会(KIC)日本語教室の活動

 KICの会員は約65名、そのうち日本語ボランティアは約50名だそうです。
学習者も50人前後。カトリック教会があるためかフィリピンの方が比較的多く、コンゴ、カメルーン、ナイジェリア、タンザニアなどアフリカ出身者も多いそうです。

 日本語教室の代表の久保寺さんは、清瀬在住50年。2年前からKIC日本語教室で活動を始めました。もともと禅などの日本文化が好きで、市の日本語ボランティア養成講座に申し込んだのがきっかけです。
 養成講座の先生からの、日本語の背景には日本文化がある、という言葉に感銘を受け、それから活動を続けているとのことです。

 会長の石井さんも、長年日本語ボランティアをしている一人です。
 単身赴任先で日本語教室に参加する機会がありました。その後は特に活動をしていなかったものの、定年 () にふと思い出し、市の日本語ボランティア養成講座に申し込みました。以来、2011年からKICで活動を続けています。

 

代表・会長画像

久保寺代表(左)と石井会長(右)

 

 

学習者とともに学び合うことの大切さ

 石井さんも久保寺さんも、学習者とともに学び合うことが楽しいと語ります。石井さんは、学習者から餃子の作り方を教わり、後日自分で作ってみたそうです。久保寺さんは、インド人の学習者との会話で、インドの家庭の様子や価値観を知り、家族の大切さを改めて教わったといいます。学習者と支援者の人数がほぼ同じことから、基本的にはマンツーマンが多く、その分じっくり相手と話せる雰囲気でした。

 

学習風景

ジェスチャーを交えながら楽しく学習

 

 

市と連携しながら独立性のある運営を

 教室運営においては、清瀬市との連携をしながらも、独立性も意識されていました。
 教室は清瀬の駅前で、非常にアクセスがよい環境です。市との連携により会場を優先的に確保できるそうです。
 世話人と呼ばれる運営委員は輪番制で、様々な方が関わり合って教室を運営しています。ボランティアのための研修なども、外部講師を招き、自主的に企画されているそうです。

 

訪れてみて・・・

  朗らかで落ち着いた、やさしい雰囲気のある教室でした。
  ほぼマンツーマンでの学習で、学習者と支援者が楽しそうに交流をしていて、互いに学び合う姿勢が印象的でした。
  運営面では、市との連携を大切にしながらも、会の独立性を保ち、多彩な活動をしている点が魅力的だと感じました。

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