地域日本語教室

vol.16 上石神井ふれあい日本語教室(練馬区)

東京都つながり創生財団の地域日本語教育コーディネーターが、都内の日本語教室を訪問し、「日本語教室活動レポート」でご紹介します。

第16弾は、上石神井 (かみしゃくじい) ふれあい日本語教室(練馬区)です。

練馬区とは

練馬区は23区の北西部にあり、北は埼玉県に接しています。人口は75万人を超え、都内の区市町村の中で2番目に人口が多い区です。

区内には、西武池袋線・豊島線・新宿線、東武東上線、東京メトロ有楽町線・副都心線、西武有楽町線と都営大江戸線が通り、区境付近の隣接区市にある駅も含めると駅数は25もあり、通勤・通学にとても便利な地域です。


人口 (令和7年9月1日 (ついたち) 現在)     750,027 (にん)
       うち外国人人口      28,608 (にん)

 

(かみ) 石神井ふれあい日本語教室

(かみ) 石神井ふれあい日本語教室は、西武新宿線の (かみ) 石神井駅から徒歩5分の所にある (かみ) 石神井北地域集会所で開催されています。支援者の一人である (ふもと) さんが1990年にこの教室を始めた時から、この場所で開催しているそうです。

取材に伺うと、集会所の外にまで教室の声が聴こえてくる程、賑やかな教室で、支援者1人 (ひとり) と学習者1人 (ひとり) ~4人がグループになり、それぞれの日本語レベルに合った活動をしていました。

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新聞を題材に会話しているグループ・麓さん(一番右)

 

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日本語の教科書を使って学習しているグループ

 

消火器・AED訓練

普段は、10時から11時30分までグループ学習をしますが、取材した日は、グループ学習は1時間程度で終えて、残りの時間は、石神井消防署の職員による消火器・AED訓練が行われました。

訓練前には、石神井消防署職員から、地震に対する備えの大切さについて、やさしい日本語による講話がありました。

 

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司会は、麓さんから代表を引き継いだ平木さん

 

 

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講話の中で、首都直下型地震が発生した場合、何が起こるのかが分かるイメージ映像や、地震が発生した際に気を付けること等の防災動画も見ました。(この防災動画は、東京都多文化共生ポータルサイトでも公開しています。)

講話の後、2つのグループに分かれて、AED訓練と消火器訓練をしました。

 

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AED訓練

 

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消火器訓練

 

(かみ) 石神井ふれあい日本語教室では、消火器・AED訓練のほか、ごみの分別方法を区職員から説明してもらう機会をつくっています。

これらの取り組みは、区から開催を促す声掛けがあり実現しているそうです。

区とは日頃から連絡を取り合っていて、集会所利用のことで相談したり、外国人住民向けのチラシ配布を区からお願いされたりしているそうです。

 

訪れてみて・・・

1990年から活動が続いていることに驚きましたが、区の講師養成講座等の協力もあり、無理なく“日本語学習希望者が気軽に参加できる場所”になっているため続いてきたのではないかと思います。

世代を超えて、学習者も支援者も終始笑顔があふれる日本語教室でした。

 

 

by AS