災害時の外国人支援
千代田区「第7回大使館等連絡会議」視察レポート
令和7年7月8日、千代田区役所会議室にて「第7回大使館等連絡会議」が開催されました。千代田区内には18の大使館・外国公館が所在しており、区ではこれらの公館と定期的に連絡会議を実施しています。今回の会議では「防災」がテーマとなり、イタリア、パラグアイ、バングラデシュ、東ティモール、南アフリカ、メキシコ、モルディブ、ローマ法王庁(バチカン)の8か国から、計15名の関係者が参加しました。
千代田区の災害対策に関する講話
冒頭では、千代田区の災害対策に関して、主に4つの観点から説明が行われました。
- 台風・大雨への事前準備
- 台風・大雨時の対応
- 地震時の対応
- 台風・大雨および地震への備え(備蓄品)
特に台風や大雨への備えについては、ハザードマップを用いながら、区内の浸水リスクの高い地域について学びました。


起震車による地震体験
続いて、起震車を使用した地震体験が行われました。参加者は震度4から震度7までの揺れを体感し、机の下にもぐるなどして安全確保の方法を学びました。
ある参加者は、「地震の揺れは想像以上に大きかった。自国では日本ほど頻繁に地震は発生しないため、改めて備えの重要性を実感した」と感想を述べていました。

起震車による地震体験
防災食・防災グッズの紹介と試食
最後に、防災食と防災グッズの配布・紹介および試食が行われました。紹介された主な物品は以下の通りです。
- 保存水
- ライスクッキー(アレルギー・ハラール対応)
- アルファ化米(湯または水でご飯になる保存食)
- えいようかん(長期保存可能な羊羹)
- 携帯トイレ(持ち運び可能な簡易トイレ)
- 蓄電池(災害時の電源確保用)
その後、アルファ化米、缶詰のパン、えいようかん、ライスクッキーを試食しました。参加者からは「防災食が予想以上に美味しく、災害への備えとして日頃からの準備が必要だと感じた」との声が寄せられました。


今回の会議は、災害講話や地震体験、防災食の試食など、五感を通じて防災を学ぶ貴重な機会となりました。大使館・外国公館職員の皆さまにとっても、日本の防災・災害について理解を深め、今後の備えを考える契機になったのではないでしょうか。今回の取組が他地域にも広がっていくことを期待しています。